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音楽配信の仕組みとは?リリース方法や配信方式をわかりやすく解説

2025.10.31
2025.10.31
目次

近年、音楽業界におけるセールス活動は、CDやレコードといった物理的なメディア販売ではなく、オンラインでの音楽配信が主流となっています。音楽配信を検討するにあたり、まずは仕組みを把握しておきたい方もいるのではないでしょうか。

この記事では、音楽配信全体の仕組みを踏まえつつ、デジタル音楽配信の仕組みをリリース方法や配信方式の観点からわかりやすく解説します。自社アーティストのマーケティングに取り組んでいる方は、ぜひご一読ください。

音楽配信全体の仕組み|リスナーに楽曲が届くまで

音楽配信とは、インターネットを利用して楽曲を配信・販売することです。楽曲を収録したCDやレコードを販売するのではなく、楽曲のデジタルデータを商品として配信します。

音楽配信では、まずレコードレーベル(レコード会社)から配信されるケースが一般的に思い浮かびますが、近年では小規模レーベルや権利者が、ディストリビューションサービスを活用し楽曲を配信するという選択肢も増えてきました。

例えば、ディストリビューションサービスを活用する場合、アーティスト自身やレーベルがそのサービスを通じて楽曲をSpotifyやApple Musicなどの主要なプラットフォームに配信します。
リスナーは、ストリーミングで再生するか、ダウンロードして楽曲を楽しむことができます。

ストリーミングやダウンロードで得た収益は、アーティスト・レーベル・ディストリビューションサービス・音楽配信サービスなど、関係者間で分配される仕組みになっています。

レコードレーベルとは、楽曲の制作・販売・プロモーションなどを担う企業やブランドのこと(いわゆるレコード会社)を指します。

「ディストリビューションサービス」を経由した音楽配信の仕組み

ディストリビューションサービスとは、サービスを提供する「ディストリビューター」がアーティストやレコードレーベルに代わり、複数の音楽配信サービスに楽曲を配信してくれるサービスです。

ディストリビューションサービスについて簡潔に説明すると、さまざまな楽曲を世界中に流通させるサービスといえるでしょう。このサービスを利用することで、直接契約を行なわなくても市場拡大の手段として、SpotifyやApple Musicといった主流の音楽配信サービスを経由し、世界中のリスナーへ楽曲を届けられるようになります。

インターネットを介して楽曲を配信することが当たり前になった現在、市場拡大の手段としてディストリビューションサービスの需要も高まっている状況です。

音楽配信でディストリビューションサービスを利用するメリット

ディストリビューションサービスで音楽を配信すると、以下のようなメリットが発生します。

  • 幅広い音楽配信サービスで配信できる
  • 収益構造を最適化できる
  • 手間なくスピーディーに配信できる

各メリットの詳細について解説します。

幅広い音楽配信サービスで配信できる

ディストリビューションサービスを利用すると、Spotify・Apple Music・Amazon Music・YouTube Musicなど、幅広い音楽配信サービスに楽曲を配信できるメリットがあります。音楽配信サービスのユーザーは世界中に億単位で存在するため、巨大なマーケットへ参入できるようになります。

より多くのリスナーに楽曲を聴いてもらえる機会が増え、ファンの増加につながるでしょう。

収益構造を最適化できる

ディストリビューションサービス経由で楽曲を配信した場合、中間コストを抑えられ、結果として権利者側に残る収益比率を高めやすくなります。実際の収益還元率はサービスによって異なります。

また、一定の手数料を支払うことで、配信収益をすべて自社で受け取れる仕組みを採用するサービスも存在します。

すでに多くのファンを抱えているアーティストであれば、高収益が見込めるでしょう。

音楽配信で収益を得る方法と収益最大化のポイント|おすすめの配信支援ソリューションも紹介

手間なくスピーディーに配信できる

ディストリビューションサービスでは、配信前の手続きや契約をディストリビューターに一任でき、配信の手間が軽減できることもメリットです。楽曲の登録から配信までに要する期間はサービスによって変動しますが、最短2日など短期間で行なえるところもあります。

アーティストを抱える企業の場合、配信に関する業務をまとめて委託できれば、コア業務に集中しやすくなるため、人件費や残業時間の削減につながるでしょう。

音楽配信でディストリビューションサービスを利用するデメリット

楽曲を配信したいアーティストや企業にとって、ディストリビューションサービスは大変有用なものです。しかし、実際に利用するならメリットだけではなく、デメリットも把握しておく必要があります。

サービスによっては配信先が限られる

Spotify・Apple Music・Amazon Musicなどの有名な音楽配信サービスであれば、どのディストリビューションサービスでも基本的に網羅していると想定されます。しかし、ディストリビューションサービスによっては「TikTokに対応していない」「配信対象が国内のみ」など、配信先がニーズに合っていない可能性もあるため、事前に確認しなければなりません。

例えば、ターゲット層が海外リスナーの場合、海外の音楽配信サービスにも対応しているディストリビューションサービスを選ぶ必要があります。

「レコードレーベル」を経由した音楽配信の仕組み

従来、アーティストの楽曲をリスナーへ届ける際は、レコードレーベルが制作・販売・宣伝を担い、レーベルを通じて音楽配信サービスへ音源を提供するのが一般的でした。
現在もこの構造は基本的に変わっておらず、レーベルは権利者として配信収益の管理や分配を行ない、アーティストの活動を支えています。

また、音楽配信の効率化を目的として、自社でディストリビューション機能を持つレーベルや、外部のディストリビューターを活用するケースも増えています。

音楽配信の配信方式と収益の仕組み

音楽配信サービスには、基本的に「ストリーミング配信」と「ダウンロード配信」の2つの配信方式があります。

ストリーミング配信とダウンロード配信の違いを表形式で簡潔にまとめたので、ぜひご覧ください。

ストリーミング配信ダウンロード配信
リアルタイム再生不可
オフライン再生不可
ストレージの空き容量不要必要
データ通信再生時に必要ダウンロード時のみ必要

このように配信方式によって機能が大きく異なるため、それぞれの概要やメリット、収益の違いを押さえておきましょう。また、配信方式が異なるため、収益を得る仕組みにも違いがあることも、確認しておく必要があります。

ストリーミング配信

ストリーミング配信とは、インターネット上にあるデータを受信しながら、同時に楽曲を再生する配信方式です。

データは事前にストリーミングサーバーへアップロードされており、リスナーは任意のタイミングでアクセスして再生できます。そのため、再生時はデータ通信が必須であり、オフライン再生はできません。

ストリーミング型の音楽配信サービスは、月額サブスクリプション形式が一般的です。これはリスナーが月額料金を支払うことで、サービス内で配信されている楽曲が聴き放題になる仕組みを指します。

なかには、SpotifyやYouTube Musicなど、無料プランを提供しているサービスもあります。ただし、バックグラウンド再生ができなかったり、再生時に広告が流れたりするなど、有料プランにはない制限があります。

ダウンロード配信

ダウンロード配信とは、サーバー上に保存されているデータを端末にダウンロードしてから、端末上のアプリで楽曲を再生する配信方式です。ダウンロード完了後は、端末のストレージ内に楽曲データが保存されます。

データ通信はダウンロード時にのみ行なわれるので、事前にデータをまとめてダウンロードしておけば、リスナーはオフラインでも再生が可能です。ダウンロード型の音楽配信サービスには、iTunes Storeやレコチョクなどが該当します。

音楽配信サービスが登場して間もない時期は、ダウンロード配信が大半でしたが、現在はストリーミング形式が主流となっています。

ストリーミング配信とダウンロード配信の収益の違い

ストリーミング配信の収益は、楽曲の再生回数に大きく左右されます。再生されるごとに発生する収益は音楽配信サービスによって変動しますが、1再生あたり0.1~1円程度が目安です。

一方、ダウンロード配信の収益は、楽曲が購入された回数で決まります。小売価格から音楽配信サービス側の取り分や配信手数料等を差し引いた残額が権利者へ還元されます。

ダウンロード配信は購入時のみ収益が発生するのに対し、ストリーミング配信では継続的に安定した収益が発生するため、一概にどちらが優れているとは断定できません。

幅広いリスナーに届けるならストリーミング配信、コアなファン層がターゲットならダウンロード配信が適しているといえるでしょう。また、どちらの配信方式にもメリット・デメリットがあるので、両方を組み合わせている音楽配信サービスもあります。

おもな音楽配信サービスの種類と特徴

アーティストの楽曲を多くのリスナーに届けるためには、どの音楽配信サービスを利用するか慎重に検討することが大切です。

以下、有名な音楽配信サービスの概要や特徴を表形式でまとめたので、ぜひご確認ください。

サービス名配信方式配信エリア特徴
Apple Musicストリーミング国内/海外・楽曲からMVまでラインナップが豊富
・限定配信コンテンツありiOSユーザーとの相性が良い
・高音質
・1ヵ月の無料トライアルあり
Spotifyストリーミング国内/海外・世界最大級の規模
・ユーザー数が非常に多い(6億人以上)
・プレイリストを利用してプロモーションができる
・無料プランあり
Amazon Musicストリーミング ダウンロード国内/海外・配信楽曲数が非常に多い
・Amazonの顧客基盤を活用できる
・最上位プランはUltra HD音質に対応
・無料プランあり
YouTube Musicストリーミング国内/海外・YouTube上の動画コンテンツを再生できる
・MV配信も可能
・YouTubeユーザーにアプローチできる
・無料プランあり
LINE MUSICストリーミング国内・LINEとの連携機能が豊富
・LINEユーザーにアプローチできる
・最短2日で配信開始できる
iTunes Storeダウンロード国内/海外・世界最大級の音楽ダウンロード配信サービス
・iOSユーザーとの相性が良い
・楽曲数が多い
レコチョクストリーミング ダウンロード国内・複数の国内音楽配信サービスに配信できる
・アルバムスマート購入機能がある
・マルチデバイス対応
・専用プレイヤーがある

先述のとおり、ディストリビューションサービスを利用する場合は、それぞれ対応している音楽配信サービスが異なる点に注意しましょう。希望のプラットフォームで配信できるサービスを選ぶことが大切です。

音楽配信の効率化と収益最大化を叶えるなら「FLAGGLE(フラグル)」

FLAGGLE(フラグル)は、株式会社レコチョクが運営する国内音楽権利者のための配信支援ソリューションです。「音楽市場の最大活性化」を実現させるため、2025年7月1日より新たに提供開始となりました。

FLAGGLEは3つのソリューションによって、音楽配信の効率化と収益最大化を支えます。

  • ハイブリッドディストリビューション
    契約や事業戦略の状況を踏まえつつ、最適な配信ルート(デリバリとディストリビューション※)を選択できます。
    「海外向けに配信したい」「新たな配信サービスに参画したい」という方に、特におすすめです。

※ディストリビューションは、株式会社エッグスとの協業で提供しています

  • DDEXデータベース
    最新のDDEX規格に対応したデータベースにより、複雑になりがちなメタデータ管理の効率化および品質向上を実現します。
  • 伴走型支援 FLAGGLE アシスト
    豊富な経験とノウハウを身に付けた専門チームが配信業務を代行するため、リソース不足や業務効率の問題に対処できます。

詳細は以下のページでご確認ください。

FLAGGLEの紹介ページはこちら

音楽配信の仕組みを理解して戦略に応じた配信方法の選択を

音楽配信サービスがセールス活動の主戦場となっている現代において、楽曲を届けるアーティストや企業が音楽配信の仕組みを押さえておくことは必要不可欠です。仕組みを理解しておけば、戦略に応じた配信方法の選択が可能になります。

「楽曲を配信したいが、どう取り組むべきかわからない」という方は、ぜひFLAGGLE(フラグル)をご利用ください。配信現場の悩みから誕生した3つのソリューションにより、最適かつ効率的な音楽配信を実現します。

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FLAGGLE(フラグル)とは

レコチョクがお届けする国内音楽権利者のための配信支援ソリューションです。配信サービスの多様化や海外対応で複雑化する音楽配信業務の最適化を、「戦略的な配信ルート選択」「国際規格対応のメタデータ管理」「プロによる業務代行」によって支援します。
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